対策の工夫やストレス発散が重要

介護業界では、仕事に不満を感じて辞めてしまう人がしばしば居る。
介護士として働き始めてから初めて経験するのは、介護疲れだ。加えて、精神的な疲労から仕事を辞めようと考え始める人も少なくない。

元々高齢者の世話をした経験がある人ですら、多様な症状を持っている高齢者と接していると、介護疲れを感じてしまうのだ。高齢になると、認知能力が低下してしまったり、自我に対する固執が強くなったりして、意思疎通が難しくなる場合も多いだろう。
それでも、個人の考えを尊重しつつ、必要なことを伝えなければならない介護士の立場からすると、何とか意思疎通を実現しなければならないため、努力を重ねなければならないのである。この際、考える必要があるのが、対応法の工夫と自分のストレス緩和だろう。この二つを実現すれば、介護の仕事を続けていけるだろう。

簡単にできる対応法として、できる限り高齢者から話をさせるようにする姿勢を待つというのがある。話をしてくれたときにそれを受け入れることを繰り返していると、だんだんと相手から話してくれるようになるだろう。何かを伝えなければならないときにも、必ず相手の意見を聞いてから少しずつ話を展開して、伝えたいことを話すように努力してみることで、会話が成立しやすくなる。
一方、介護士のストレスの緩和として有効なのは、同じ介護業界内の仲間と、対応法についての話をしてみるのが良いだろう。直接的な対策になるだけでなく、互いの不満や愚痴を言うことができるので、効果的にストレスを発散できるのだ。